カナダドル/円を買いで運用中なら、ユーロ/円の売りはリスクヘッジ効果あり!
トラリピで資産運用中の管理人です。
今回はトラリピのリスクヘッジを相関関係およびスワップを考慮して考えていきます。
相関関係とは「異なる数値がどれだけ似たような動きをするか」という指標で、FXの世界でもよくリスクヘッジ通貨を探すために利用されます。
しかし相関関係だけでリスクヘッジ通貨を決めるのは少し危険です。
リスクヘッジを考える上でもう1つ考慮すべきがスワップ。
スワップは1日だと大きな金額ではありませんが、数か月、場合によっては数年ポジションを保持し続けるトラリピだと、決済してもマイナススワップが大きすぎて結局赤字…なんてことも十分あり得ます。
本ページでは管理人が運用中のカナダドル/円をベースに
- 相関関係
- スワップ
の2点を考慮し「どの通貨がリスクヘッジとして最適か」について考えていきます。
投資はあくまで自己責任でお願いします。
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トラリピで取り扱いしている、クロス円通貨ペア9種類の相関性について
上図はセントラル短資FXのサイトで公開されている、過去200営業日の終値から相関係数を算出しているリストですが、トラリピで取り扱いしている、クロス円通貨ペア9種類を抜粋しました。(米ドルストレートは割愛)
記載数値は相関係数ですが「-1~1」の値で表示され、
- 1に近いほど似た動き
- 0に近いほどまったく関係のない動き
- -1に近いほど反対の動き
となります。
もう少し細かく言うと、
- 0.7~1.0 かなり強い相関がある
- 0.4~0.7 やや相関あり
- 0.2~0.4 弱い相関あり
- 0.0~0.2 ほとんど相関なし
となります。
例えばAUD/JPYとNZD/JPYの相関係数は0.92ですが、チャートを確認してみましょう↓
非常に似た動きをしていることが分かります。
例えばUSD/JPYとTRY/JPYの相関係数は0.14、こちらもチャートを確認してみましょう↓
似てるとは言い難い動きをしていますね。
要するに
- 相関係数が1に近い通貨ペアを両方買い→リスクヘッジにはならない
- 相関係数が0に近い通貨ペアを両方買い→リスクヘッジにならない
- 相関係数が-1に近い通貨ペアを両方買い→リスクヘッジになる
と言えます。
言い換えると、相関係数が1に近い通貨ペアの場合、
- 通貨ペア①を買い
- 通貨ペア②を売り
これでもリスクヘッジとなります。
相関についてざっくりお分かり頂けましたでしょうか。
では次に管理人が運用中のカナダドル/円と他通貨ペアの相関関係を見ていきましょう。
カナダドル/円と他の通貨ペアの相関係数は?
カナダドル/円と他の通貨ペアの相関係数は黄色セルとなりますが、以下の通りです。
- USD/JPY:0.54
- EUR/JPY:0.76
- GBP/JPY:0.70
- AUD/JPY:0.93
- NZD/JPY:0.92
- ZAR/JPY:0.93
- TRY/JPY:0.78
- MXN/JPY:0.94
0.7以上は強い相関があるのでUSD/JPY以外を売ることによりリスクヘッジが実現できます。
では次にスワップについて見ていきましょう。
トラリピのスワップポイントについて
トラリピで運用可能な通貨ペアのスワップは2020年5月時点では上記の通りですが、米ドルストレートを除くと売りポジションでプラススワップは唯一EUR/JPYだけです(黄色セル)。
よってカナダドル/円を買いで運用中ならユーロ/円の売りはリスクヘッジ効果あり!
ということが言えます。
念のため、カナダドル円とユーロ円のチャートを確認しましょう。
似ていますね。
トラリピでは冒頭お話した通り、ポジションを数か月や数年にわたって保有し続けることも十分ありえます。
そのような状況下で、マイナススワップのポジションを保有していて決済しても結局は赤字ということも十分ありえます。
個人的にはマイナススワップ通貨を保有することは精神衛生上よくない…という思いも強いのでなるべく避けています。
皆さんもご自身の運用通貨で相関関係とスワップを考慮した最適なリスクヘッジ通貨を探してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。